1名が横領していることが発覚した。

横領が発生するような組織風土であれば、表に出ていない横領がもっとあるのではないか。

そんな実例を感じさせるニュースがありました。

NHK子会社のNHKアイテックで横領が連続発覚

比較的大きな金額で、税務調査の過程で発覚しました。それにしても国税の不正調査能力はすごいですね。

 

無いものを有ると請求。カラ出張、カラ接待で部長が横領

NHKの子会社「NHKアイテック」の50代の男性部長が、カラ出張やカラ接待などで計約240万円の不適切な会計処理をしていたとして、4月に諭旨退職になっていたことが30日わかった。すでに全額を弁済しているという。NHKでは昨年調査委員会を設けて全ての子会社を調査したが、この問題は見つかっていなかった。(2015/6/30 朝日新聞

経費を水増しして請求。240万円なので額は大きくありませんでした。

4月の解雇が6月に報道されるということは公表していなかったが、どこからか漏れたのでしょうか。

 

外注業者への架空発注などで約2億円の横領

NHKの子会社「NHKアイテック」は、社員2人が放送関連施設の工事などを実態のない会社に発注するなどの方法で、およそ2億円を着服していた疑いがあることが、東京国税局の税務調査の過程で明らかになったと発表しました。NHKアイテックは引き続き、国税局の調査に協力するとともに社内調査をNHKとともに進め、刑事告訴を検討するとしています。

中略

NHKは緊急調査チームを設けて、NHKアイテックと連携して事実関係の解明を進めるとともに、NHKアイテックに対して、ほかの取引先についても実態のある会社なのか確認することや、実際に取引が行われたかチェックする体制を整備することなどを緊急に指示しました。

2015/12/18 NHK

4億円分の発注のうち2億円分が架空だった。かなり高確率です。よく気が付かなかったな。

しっかりした会社では、外注先の会社の調査は発注をしない専門部隊が行うか、管理部門が行います。

間違いや不正が起きない仕組み(専門的には内部統制といいます)を考慮して、稟議を起案した方だけで完結しないようにしています。

今回も抜本的な体制の変革がないと今後続くでしょう。

 

(2016/1/7 追記)

NHKとNHKアイテックが7日に明らかにしたところによりますと、2人は、おととしから去年にかけて、テレビの地上デジタル化に伴う難視対策の個別訪問 業務に関する書類を偽造し、総務省の補助金で運営されている団体から委託費およそ4800万円を不正に引き出し、このうちおよそ430万円を着服していた 疑いがあることが内部調査で新たに分かったということです。
また、九州支社の50代の男性の副部長がおととしから去年にかけて業務を架空発注するなどして、およそ500万円を着服していた疑いがあることも分かったということです。

(2016/1/7 NHK)

別件の着服も出てきました。難視対策補助金を着服したようです。理由は生活が苦しいからと話しているそうです。役職は副部長でNHK職員の平均年収は1185万円なのでそれなりの金額を貰っているはずなのに500万円を着服するためにリスクを取るのだろうかと、にわかには信じられない印象を受けます。魔がさしたか他にもあるかというところでしょうか。刑事告訴も含めて再発防止と組織風土の変更をしっかり実行す必要がありそうです。

 


 

以上、何度調査しても表面的な対応だけでは不正は終わらない。

しっかりと本質をとらえて、仕組みを作るのが経営者の仕事という点をわからせてくれる事例かと思います。