世の中は3月決算が多いです。

新規で会社を設立される方は、設立時の前月を決算月にすることが多いです。理由は手間や消費税の免税等いろいろあります。

新設法人の数も4月が一番多いです。3月末で退職して起業される方が多いのでしょう。

個人的には、6月とかのボーナスの後に退職されて起業が多いのではないかと予想していましたが、外れました。

 

さて、冗談はさておき、決算月を決めるときはどうすればよいのでしょうか。

 

決算月はこれで決めろ!教科書的な検討事項

 

  • 顧問先への決算報酬などの費用
  • 繁閑期
  • 消費税を中心とした節税
  • 資金繰り(納税タイミング)

これくらいでしょうか。

決算報酬などは決算手続きの時に発生するので短い決算期だとその分手数料がかかります。

また、繁忙期がある業種の方は、繁忙期は避けて、閑散期にするほうが無難でしょう。繁忙期は全力で稼げるだけ稼いでください。

消費税の節税方法については記載すると長くなるのでまた取り上げます。

資金繰りについては、アパレルのようにビジネスに季節要因がある場合には、納税のタイミングは仕入れのタイミングとずらすと良いでしょう。

 

以前は、小売業は2月が繁忙期の関係で多いのが常識でしたが、最近はそのような傾向は薄くなってきているような気がします。

また、グローバル企業(海外企業の子会社含む)は12月にすることが多いです。特に、相手先が上場企業だと決算期は12月以外は許可されない場合もあります。本社側からすると管理の都合上、子会社の決算期がずれているのは面倒なんです。

 

さらに、都市伝説的なものでは、決算期によって税務調査が来る確率が違うというのもあります。

決算期が集中している3月にしたほうが税務署の対応が薄まって調査に入られにくいと。。。体感的にはそんなことはないので、やはり都市伝説でしょうか。

 

決算月はこれで決めろ!縁起・超自然現象編

「アナタは神を信じますか?」的な決め方も確認しておきましょう。

世の中の成功してらっしゃる起業家の方は縁起を気にしてらっしゃる方は非常に多いです。

起業したばかりの時は、会社設立時のハンコ。素材や書体にこだわる方もいらっしゃいます。

起業してビジネスが軌道に乗り始めたらオフィスの場所や作り。

一代で会社を築き上げた方に聞いてみると1つや2つは超自然的な話を熱心にされますので聞いてみると良いです。決算月のこだわりはまだ聞いたことがありませんが。。。

 

以下、国税の出している統計資料を加工してそれぞれの決算月の会社がどのような傾向があるのか確認しましょう。

特に断りのない限り、執筆日現在で最新の情報である平成22年4月1日から平成23年3月31日までの数値を元にした情報になります。

 

(攻める方向け)何月決算の会社が一番儲かっているんだ!

利益を出している企業の一社当たり平均利益

利益が出ている企業(損失の出ている企業を除く)の一社あたりの平均利益額は圧倒的に3月決算が大きい!

その額は驚異の1億2000万円超。

 

しかし、ちょっと待ってください。

トヨタも3月決算です。

7割程度の上場企業が3月決算ということを忘れてはいけません。大型の会社は3月決算が多い。

それにしても、利益が出ている3月決算の会社の仲間入りはなかなか魅力的ではありませんか。

 

(守る方向け)何月決算の会社が一番損失が少ないんだ!

赤字企業の一社あたり平均損失

かなり意外な結果ではないでしょうか。

10月、11月決算企業は、黒字会社では利益が少なく、赤字会社では損失が多い。辛いですね。

縁起を担ぐ場合はこの選択肢は消えます。

赤字が一番少ないのは4月決算企業。平均損失額は4百万円ちょっと。

コンサバに守るタイプであれば4月決算はお勧めです。

 

(バランス型向け)何月決算の会社が一番総合的に良いんだ!

各社平均利益額

何ということでしょうか。

利益が出ているのは8月、12月、1月、2月のみ。後は平均的には赤字。

これを見ると圧倒的に12月ですね。

12月は税理士にとっては確定申告で忙しいので、どうしても手薄になる。業界としては12月は避けてほしいところ・・・しかし・・・

 


 

以上、いかがでしたでしょうか。今後は、決算月をこだわりを持つ方も増えたら記事を書いた甲斐があります。