先日、靖国神社のトイレを爆発させた容疑者が、現場を確認しようと日本に戻ってきた際に空港で逮捕されました。

捜査関係者によると、逮捕されたのは住所・職業不詳の全昶漢(チョンチャンハン)容疑者(27)。事件後に帰国していたが、9日午前10時ごろに羽田空港から再入国。要注意人物リストを確認した入国管理局が、警視庁に連絡した(2015/12/10 朝日デジタル

飛行機に乗っている間に空港に警察が駆けつけ、降機してそのまま逮捕。

犯罪者は現場を見に戻ると言いますが、なぜここで戻ってくるのか謎すぎます。

今回は「入国管理局」が名簿に容疑者がいることに気が付いて警視庁に連絡しました。

実は、来日する航空機に乗っている方の名簿は、入国管理局と、税関当局に連絡されます。この仕組みは世界的に導入されていてAPISと言います。

捕まえたい人はリスト化されており、リストに載っている人が入国するときは連絡され逮捕されます。

脱税で海外に逃亡する方もいらっしゃいますが、もう日本に戻ってこれなくなります。

われら会計人にも海外逃亡した有名な事件があります。

旧グッドウィル・グループによる人材派遣会社の買収をめぐり、大阪市の公認会計士(51)が社長を務めていたファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」(港区)が、買収仲介で得た利益数十億円を脱税したとされる疑惑で、東京地検特捜部は、法人税法違反(脱税)の疑いでこの会計士の逮捕状を取った。

この会計士、なんとこの時、300億円利益だして海外逃亡しました。

国税は海外逃亡を恐れて逃亡の9か月前に、この会計士のパスポートを押収していましたが、養子縁組して性を変えてパスポートを再発行し海外逃亡。

日本には帰れないでしょう。

ちなみに、同事件に関与した弁護士もタイに逃亡しています。

しかし、300億円も持ちながら、税を払わず海外逃亡する意味があるのでしょうか?

所得隠しの総額は50億円以上と報道されていましたが、100億円以上は手元に残る。十分な気がします。いろいろな組織が絡んでいたんでしょう。

香港に逃亡した後、韓国に潜伏していたようで、オーバーステイで2009年に韓国で逮捕されました。

容疑者は「日本食が食べたい」などと図々しい要望を出しているとも(笑)

脱税して海外逃亡はナンセンスなのがわかると思います。

ちなみに、日本と身柄引き渡し条約の締結が無い国に逃亡していれば、日本に引き渡されて逮捕されることは無かったかもしれません。