起業を考えている社長は融資はどこから受けるのか。親族、知人?不動産担保の銀行借入?いえいえ、担保なしでちゃんと金融機関から借りれます。

 

設立したての会社が受けられる融資としてまず検討するべきところは原則として以下の2つだけです。

 

  • 日本政策金融公庫
  • 信用保証協会付き融資

 

日本政策金融公庫を利用する

まず、日本政策金融公庫は、政府が100%出資の株式会社で主に個人、中小企業、農林水産業支援のために設立されています。そのため、会社設立後の信用力がない時期でも融資を受けることが可能となっています。融資の申し込みから融資実行までは比較的早く3週間~1カ月となっています。

 

信用保証協会付き融資を利用する

次に、信用保証協会付き融資とは、直接、信用保証協会から借入をするのではなく(借入自体は金融機関から借入れます)、金融機関から信用保証協会に審査の依頼をし、信用保証協会の審査が下りれば、融資が焦げ付いた際にその一部を信用保証協会が負担するというものです。信用保証協会は、中小企業が金融機関から融資を受ける際に、その債務を保証することで、中小企業の資金繰りの円滑化を図る目的で設立された公益法人になります。

信用保証協会にはどこの金融機関であっても申し込みが可能なため、会社設立後に金融機関からの融資を希望する場合、金融機関の窓口で、保証協会付き融資を申し込みたいのですけどと伝えればいいでしょう(厳密には直接、保証協会に審査を持ち込むことも可能です)。

信用保証協会付き融資は、融資の申し込みから融資実行までは1.5カ月~2.5ヵ月ほどかかり比較的時間がかかってしまうのが難点です。

また、信用保証協会付き融資は、借入金の利息にプラスして信用保証協会へ保証料を払わなければいけません。そのため、2つを合わせると少し割高に感じられるかもしれません。実際には、信用保証協会は保証料としてもらう金額よりも貸し倒れて変わりに金融機関へ返済する額のほうが多く、赤字経営です。赤字分は国が補てんしているので信用保証協会は民間にはこの保証料率は実現できないお得な制度となっています。

信用保証協会付き融資については、信用保証協会が赤字ということもあり、将来は縮小を視野に議論が行われているところです。借り入れを検討されている経営者の方は早めに動いておくと良いでしょう。

 

フットワークの軽い起業を目指している経営者はご自身で借り入れを持ち込むことが多々あります。ただし、創業時の融資は税理士に依頼して融資を申し込むことをお勧めいたたします。飛び込みで窓口に融資を申し込まれるよりも、税理士からの紹介の方が金融機関も安心して融資の実行をしてくれます。また、信用保証協会は地域により借入利息や借入限度額などがまったく異なるため、金融機関や税理士、信用保証協会への確認するとスムーズです。