節税、租税回避、脱税といろいろ言葉があり、間違って使われていることも多い。

多いのは脱税を節税と誤って使ったりすることでしょうか。

経営者やビジネスマン向けの一般常識として用語の確認をしておきましょう。

 

脱税の意味

偽りその他不正な行為により納税を免れる行為のこと

要は、明らかな法律違反で税を逃れることです。

代表的なのは、申告しないとか、適当に利益を小さくするとか。

これは刑事責任を問われ、服役する可能性のあるリスクある行為です。

形的には法律違反でも、「知らなかった、忘れていた」ということで脱税という重い処分にはならない場合もあります。

 

租税回避の意味

違法ではないが、通常と異なる方法で、通常の経済効果を得ながら税金を回避すること

要は、法律には触れないようにいろいろやって税金を減らすことです。

これは世界的に問題になっています。アメリカは目の敵にしていて、大統領候補のクリントン氏も昨日の報道だとアメリカに出国税の導入を提案するような記事「クリントン氏、企業のインバージョン阻止へ「出国税」提案」がありました。

日本は、憲法第30条に「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う」とあり、基本的に法律がなければ納税義務を負わない。

租税回避は法律に違反しているわけではないので、いろいろ問題はありますが、原則的には認められるのです。まあ、異常性が高すぎると納税を迫られますが。

 

節税の意味

合法で認められた複数の選択肢の中で税金が安くなる方法を選択すること

今年は利益がたくさん出たから来年予定していた従業員のパソコンを入れ替えて節税しよう。などなど

課税の繰り延べ効果がある太陽光発電や航空機リース、保険などが最たるものです。

 

経営者や資産家が節税提案を受ける際の判断基準

  1. 合法か違法か、違法になる可能性があるか
  2. 通常の取引形態か、異常な取引形態か、その異常さ度合

まず1つめの判断基準。説明を聞いて、違法またた違法になる可能性があるのであれば取るべき選択肢に入りません。提案は受ける余地はありません

そして2つめの判断基準。異常か否か。ここは判断のわかれるところでしょう。専門家の税理士の判断を尊重しましょう。ただし、リスクはきちんと質問して把握してください。

また、税の世界では額によりリスクがことなります。税務調査が入った際も小さな額と大きな額では力の入れ方が変わるので当然でしょう。額が大きい場合は、より慎重に判断する必要があります。